向日葵 HI・MA・WA・RI
2008年7月31日
1件のコメント
夏になれば思い出す。
あなたが育てていた、
小さな庭いっぱいの向日葵を。
ぼくはその種をもらい受け、世田谷に持ち帰った。
小ぶりの花が太陽に向かって、
それでも誇らかに開いてくれた。
あれから引越しをして、
向日葵のことは忘れていた。
この夏がくるまでは。
あなたはもういなくなった。
二度と逢えない人になった。
東の空の向こう、
入道雲のさらに先で、
向日葵はまだ咲いているだろうか。
その種は運ばれて、
いのちをつないでいるだろうか。
空を見上げて、
立ち止まり、
そ知らぬ顔で、
あなたを想う。
向日葵は今日も太陽に向かっている。
だから泣きはしないが、
少しだけ許してほしい。
そうささやいて、
今日、ほんの一瞬、
思い出の夏を、
抱き締める。
カテゴリー:未分類